【第2弾】LLMOで“選ばれるEC”へ|検索順位とCVRを伸ばす構造化データ実践ガイド

こんにちは! 第1弾では、「AIに選ばれるEC」という新しい視点としてLLMOの考え方をご紹介しました。たくさん読んでいただき、ありがとうございます。
そこで第2弾では、検索順位とCVRの両方に効く"構造化データ"をテーマに、今日から実践できる具体策を解説していきます。
「構造化データって難しそう…」と感じている方も大丈夫。 この記事を読み終わる頃には、自社のECサイトで何をすべきかがクリアになっているはずです。
それでは、一緒に見ていきましょう!
LLMO×ECで「構造化データ」が急に重要になった理由
第1弾でお伝えしたとおり、LLMO時代のECでは「どんな情報を載せているか」だけでなく、「その情報がAIにどう理解されているか」が成果を左右します。その中心にあるのが、構造化データです。
これまで構造化データは、「SEOのテクニカル施策の一つ」「余裕があれば対応するもの」と捉えられがちでした。しかし生成AIが検索・比較・要約の主役になりつつある今、構造化データはECサイトの前提インフラへと役割が変わっています。
この章ではまず、その背景と仕組みを整理し、なぜ今"急に重要になったのか"を解きほぐしていきます。

これまで:SEOのため / これから:AIに"誤解なく伝える"ため
これまで構造化データは、Google検索結果でリッチリザルト(星評価や価格などが表示される形式)を表示させるための施策、という認識が一般的でした。
確かにその役割は今も変わりませんが、LLMO時代ではもう一段、意味が広がります。
生成AIは、ECサイトの文章やデザインを「人の感覚」で理解しているわけではありません。商品名・価格・在庫・レビュー・配送条件といった情報を、意味のあるデータとして整理された形で受け取ることで、はじめて正確に理解します。
構造化データとは、言い換えれば「この情報は、こういう意味です」とAIに明示する翻訳装置。
曖昧なまま放置されたECサイトは、情報があっても"伝わっていない"状態になりやすいのです。これは、せっかく良い商品を扱っていても、AIの推薦から漏れてしまうリスクがあることを意味します。
検索順位・CTR・CVRに効く仕組み(リッチリザルトの考え方)
構造化データが直接的に影響するのは、検索結果での見え方です。
価格・在庫・レビュー評価・FAQなどが表示されることで、検索結果の情報量が増え、CTR(クリック率)が改善しやすくなります。これは従来のSEOでも知られている効果ですね。
そして重要なのは、その先です。
検索結果で得られる情報と、商品ページに表示される情報が一致しているECサイトは、ユーザーの不安が減り、CVRが下がりにくい傾向があります。
つまり構造化データは、
- 検索結果での期待値を調整し
- 商品ページでの体験とズレをなくす
という役割も担っています。
LLMO時代のECでは、検索順位だけでなく「クリック後に選ばれ続ける設計」まで含めて考える必要があり、その基盤となるのが構造化データなのです。
まず押さえる:ECで優先すべき構造化データ7選
LLMO時代のECでは、「構造化データを入れているかどうか」以上に、どこから手をつけるかが成果を左右します。
やみくもに対応しても、運用が破綻したり、逆に評価を落としてしまうケースも少なくありません。まずは、検索・AI理解・CVRに直結しやすいものから順に整えていきましょう。

1. Product(商品)
Productは、ECサイトにおける構造化データの中心です。商品名・説明・画像といった基本情報を、AIに「これは商品である」と正しく伝える役割を持ちます。
LLMOの観点では、
- どの商品か
- 何を売っているのか
- 他の商品とどう違うのか
を判断する起点になるため、最優先で整備すべき項目です。

2. Offer(価格・在庫・配送条件)
Offerは、購入判断に直結する情報を扱う構造化データです。価格、在庫状況、通貨、送料条件などが含まれます。
ここで重要なのは、検索結果・AI要約・商品ページで情報がズレないこと。
実表示と乖離すると、CTR・CVRだけでなく信頼性にも影響します。「価格を見てからクリックする」時代だからこそ、丁寧な設計が欠かせません。

3. AggregateRating / Review(評価・レビュー)
レビューは、LLMO時代のECにおける"第三者の声"です。評価点やレビュー数が構造化されていることで、
- 検索結果での視認性向上
- AIが「支持されている商品」と判断しやすくなる
といった効果が期待できます。単なる表示施策ではなく、信頼をデータとして伝える要素と考えるのがポイントです。

4. BreadcrumbList(パンくず)
パンくずリストは、ユーザーだけでなくAIにとっても重要な情報です。商品が「どのカテゴリに属しているか」「サイト全体の構造」が明確になります。
これはLLMOの文脈では、その商品が"何の文脈で売られているか"を理解させる手がかり。
カテゴリ設計とセットで考えることで、評価の安定につながります。
5. FAQPage(よくある質問)
FAQの構造化は、CVR改善に特に効果が出やすいポイントです。配送・返品・保存方法など、購入前の不安を検索結果やAI要約の段階で解消できます。
LLMO視点では、「ユーザーが迷いやすい点」を先回りして提示できるECサイトは、説明が行き届いているサイトとして評価されやすくなります。

6. Organization(運営者情報・信頼)
Organizationは、ECサイト全体の"身元"を示す構造化データです。運営会社名、所在地、連絡先、公式サイトなどが対象になります。
生成AIは、
- 「誰が売っているのか」
- 「信頼できる主体か」
を重視するため、ブランドや事業の信頼性を補強する役割を果たします。
7. WebSite / SearchAction(サイト全体の理解)
WebSiteやSearchActionは、サイト全体の役割をAIに伝えるための構造化データです。特にSearchActionは、サイト内検索があるECでは有効です。
これにより、
- ECサイトの全体像
- 情報探索の導線
が整理され、AIにとって理解しやすい構造になります。

まずは「全部」ではなく「優先度」で考える
構造化データは、量よりも整合性と運用が重要です。
まずは、
- Product(商品)
- Offer(価格・在庫)
- Review(評価)
という商品ページ直結の3点"を軸に整え、その後にFAQやOrganizationへ広げていくのがおすすめです。
次の章では、これらの中でも特に影響が大きい「商品ページの構造化データ設計」にフォーカスし、CVRを伸ばすための具体的な考え方を掘り下げていきます。
CVRが伸びる「商品ページ」構造化データ設計
構造化データの中でも、最も売上に直結するのが商品ページです。検索順位が上がっても、商品ページで「違和感」や「不安」が生まれれば、CVRは伸びません。
LLMO時代のECでは、検索結果 → AI要約 → 商品ページ
この一連の体験をズラさない設計が重要になります。その起点となるのが、商品ページの構造化データです。
"価格・在庫"がズレると逆効果になる理由
商品ページで最もトラブルが起きやすいのが、価格や在庫情報です。構造化データ上の価格と、実際の表示価格が一致していないと、
- 検索結果で表示された価格と違う
- AI要約の内容と商品ページが食い違う
といった状態が起こりやすくなります。
これは単なるUX低下ではなく、「期待してクリックしたのに違った」という体験を生み、CVRを下げる原因になります。
LLMO時代では、正確で更新されている情報が前提条件です。商品ページの構造化データは、必ず実表示と同期する設計を心がけましょう。

バリエーション・セール価格・送料の扱い方
ECでは、
- サイズ・色などのバリエーション
- セール価格や期間限定価格
- 送料条件
といった条件付き情報が多くなります。ここで重要なのは、どこまでを構造化データに含めるかを決めることです。すべてを盛り込もうとすると、運用が複雑になり、更新漏れが起きやすくなります。
LLMO視点では、
- ユーザーの判断に直結する情報
- 誤解を生みやすいポイント
を優先的に整理するのがコツです。「完璧にする」よりも、「ズレを起こさない」ことを重視しましょう。
レビューを"表示"で終わらせず、価値として伝える
レビューは、CVR改善において非常に強力な要素です。しかし、表示しているだけで構造化されていないケースも多く見られます。
構造化データとしてレビューを正しく紐づけることで、
- 検索結果やAI要約で評価が伝わりやすくなる
- 商品の信頼性を客観的に示せる
といった効果が期待できます。
LLMO時代では、「この商品は、他の人にどう評価されているか」をAIが理解できるかどうかが、選ばれやすさに影響します。
レビューは装飾ではなく判断材料として扱う。この視点が、CVRを安定させるポイントです。

商品ページは「売り場」ではなく「説明責任の場」
商品ページは、ただ商品を並べる場所ではありません。
LLMO時代のECでは、
- 誰に
- 何を
- どんな条件で
- なぜ安心して買えるのか
を一貫した情報として伝える場になります。
構造化データは、その説明をAIにも正しく伝えるための基盤です。次の章では、ここまでの考え方を踏まえて、実際に使えるJSON-LDの実装例を紹介していきます。

すぐ使える:JSON-LD実装例(コピペOKの基本形)
構造化データは「理解できれば簡単そうなのに、最初の一歩が重い」施策です。そこでこの章では、まずこれだけ入れておけばOK"な基本形から紹介します。
※すべて <script type="application/ld+json"> でHTML内に記述します。
Product + Offer(商品ページの最小構成)
まずは、商品ページの基本となる構成です。Product + Offerは、ECではほぼ必須と考えて問題ありません。この構成で重要なのは、実際の表示内容と必ず一致させることです。
Copy{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "Product",
"name": "商品名",
"image": "https://example.com/image.jpg",
"description": "商品の説明文",
"sku": "SKU123",
"brand": {
"@type": "Brand",
"name": "ブランド名"
},
"offers": {
"@type": "Offer",
"url": "https://example.com/product",
"priceCurrency": "JPY",
"price": "3980",
"availability": "https://schema.org/InStock"
}
}
- 価格
- 在庫状況
- 商品名
ここがズレると、LLMO視点では「信頼できない情報」と判断されやすくなります。
Review / AggregateRating(レビュー評価を伝える)
レビューを活用しているECサイトでは、評価情報の構造化も有効です。「表示しているのに伝わっていない」状態を防げます。
Copy"aggregateRating": {
"@type": "AggregateRating",
"ratingValue": "4.5",
"reviewCount": "128"
}
レビューを構造化する際のポイントは、
- 実在するレビューのみを使う
- 評価点・件数を正確に反映する
レビューは盛ると逆効果。正確さが、結果的にCVRと信頼性を支えます。
FAQPage(購入前の不安を先回りで解消)
FAQは、構造化データの中でもCVR改善に効きやすい要素です。配送・返品・保存方法などは、特に相性が良いテーマです。
Copy{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "FAQPage",
"mainEntity": [{
"@type": "Question",
"name": "送料はいくらですか?",
"acceptedAnswer": {
"@type": "Answer",
"text": "全国一律600円です。8,000円以上のご購入で送料無料となります。"
}
}]
}
FAQの設計では、本当に聞かれている質問か?」を基準に選びましょう。LLMO時代では、よくある質問=ユーザーが迷いやすいポイント、としてAIにも理解されます。
実装時の注意点(失敗しないために)
JSON-LDは便利ですが、次の点には注意が必要です。
- ❌ 同じ内容を複数箇所でマークアップしない
- ❌ テーマやアプリによる自動出力と重複しない
- ❌ 動的に変わる価格・在庫は更新方法を確認する
「入れたら終わり」ではなく、運用できるかどうかまで含めて設計することが重要です。
構造化データを実装したら、Googleリッチリザルトテストで正しく認識されているか確認しましょう。URLを入力するだけで、エラーや警告をすぐに確認できます。
実装後のチェック手順(ここで9割差がつく)
構造化データは、実装して終わりではありません。むしろ、成果が出るかどうかは「実装後のチェック」でほぼ決まります。
LLMO時代のECでは、AIに正しく理解され続けている状態を保つことが重要です。この章では、そのための基本的な確認フローを整理します。
リッチリザルトテスト/構造化データテストの使い方
まず行うべきなのが、Googleのテストツールでの確認です。代表的なのは次の2つです。
ここでは、
- エラーが出ていないか
- 想定した構造化データが認識されているか
を確認します。
注意したいのは、「エラーがない=必ず表示される」ではないという点です。あくまで「理解できる状態かどうか」のチェックと捉えましょう。

Search Consoleで確認すべき3つのポイント
次に、Google Search Consoleでの確認です。特に次の3点は、定期的にチェックすることをおすすめします。
- 拡張レポートにエラーや警告が出ていないか
- 商品・レビュー・FAQなどの認識状況
- 修正後に「検証」ステータスが進んでいるか
ここで重要なのは、警告=すぐに悪影響、ではないということ。ただし、放置すると後々評価に影響するケースもあります。
LLMO視点では、「情報が整理されている状態を継続できているか」がポイントになります。
変更後に見るべきKPI(CTR・CVRだけじゃない)
構造化データを入れた後は、単に検索順位だけを見るのではなく、複数の指標をセットで確認しましょう。
代表的なKPIは以下です。
- 検索結果のCTR(クリック率)
- 商品ページのCVR(コンバージョン率)
- 直帰率・滞在時間
- 商品ページへの流入クエリの変化
特に注目したいのは、「クリックされる検索意図が変わっていないか」です。
構造化データによって、
- 本当に買う気のあるユーザーが来ているか
- 期待値と実体験がズレていないか
を確認することが、CVR改善につながります。

チェックは「一度」ではなく「運用」
構造化データは、
- 価格変更
- 在庫切れ
- セール
などの影響を受けやすい施策です。そのため、定期的に確認する前提で設計することが重要です。
次の章では、「ちゃんとやっているのに成果が出ない」そんなときに見直したいよくある失敗パターンを整理します。
よくある失敗と改善("やったのに伸びない"を防ぐ)
構造化データは、正しく実装していても期待どおりの効果が出ないことがあります。
その多くは、技術ではなく「設計と運用」の問題です。
マークアップはあるのに表示されない理由
よくあるのが、「エラーはないのにリッチリザルトが出ない」ケースです。
これは、
- 表示条件を満たしていない
- コンテンツの質・一貫性が不足している
- Googleのインデックスに反映されるまで時間がかかっている
といった理由で起こります。
LLMO時代では、構造化データだけが独立して評価されることはありません。ページ全体の情報と整合しているかが重要です。

テーマ・アプリの重複マークアップ問題
ShopifyやWordPressでは、テーマやプラグインが自動で構造化データを出力していることがあります。
そこに手動でJSON-LDを追加すると、同じ情報が二重にマークアップされるケースも。これはAIにとって「どれが正しいのか分からない」状態を生みやすく、評価が安定しない原因になります。
実装前に、すでに何が出力されているかを必ず確認しましょう。

AIに誤解される情報設計(E-E-A-Tとの接点)
構造化データは、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)とも密接に関係します。
例えば、
- Organization情報が不十分
- レビューの出所が不明確
- 運営者情報と商品情報が結びついていない
といった状態では、AIはサイト全体を正しく評価しづらくなります。LLMOでは、「誰が、何を、どんな責任で売っているか」を伝える設計が欠かせません。
まとめ|LLMO時代のECは「構造」を整えた人から、成果が変わる
第2弾では、LLMO時代のECにおいて欠かせない構造化データの考え方と実践ポイントを解説してきました。
ポイントを振り返ると、
- 構造化データは、SEO対策の"おまけ"ではなく、AIに正しく理解されるための前提条件になっている
- 特に商品ページでは、価格・在庫・レビューといった情報のズレがCVR低下の原因になりやすい
- 実装だけで満足せず、チェックと運用まで含めて設計することが重要
という点が、これからのEC運営では避けて通れません。
一方で、 「何をどこまでやれば十分なのか」 「自社のECに合った設計になっているのか」 と不安を感じる方も多いと思います。
構造化データやLLMO対応は、正解が一つではなく、事業規模・商材・運用体制によって最適解が変わる領域だからこそ、"なんとなく実装"が一番もったいない結果になりがちです。

OMOKAJIでは、単なる技術対応としてではなく、
- 売上・CVRにつながるか
- 運用し続けられるか
- ブランドや顧客体験と矛盾していないか
という視点から、中小ECに最適なLLMO・構造設計の整理と改善支援を行っています。
次回・第3弾では、この「構造」を土台に、AIにも人にも選ばれるコンテンツ戦略とCX設計を掘り下げていきます。
「自社ECの場合、どこから手をつけるべきか整理したい」 そんな段階のご相談でも大丈夫です。LLMO時代のECを、無理なく"成果につながる形"に整えていきましょう!
それでは、第3弾をお楽しみに。
投稿者プロフィール
-
WEB・ECサイトのニュースやコラムなどの執筆、運営を長らく担当。
ギネス登録されている、高さ233メートルあるマカオタワーから、バンジージャンプしたこともあるチャレンジャー。最近はまっていることは、Kpopのダンス練習。
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